買い替えの流れ
定年後は、地方に引越してのんびり暮らしたいと考えている人は多いと思います。
現在住んでいる家が都心の一戸建てや分譲マンションであるなら、家を売って住み替えるのがおすすめです。
家を買い替える際にまず注意したいのは、住宅ローンが残っているかどうかということです。
結論から言えば、住宅ローンが残っていても、不動産を売却することは不可能ではありません。
ただこの場合、ローンを完済して抵当権を抹消できるかどうかが売却の際の大きなポイントになります。
ローンを完済できる経済状態であれば、残金を決済する時点で抵当権を抹消して買い主に物件を引き渡すのが通常の流れです。
家を売っても住宅ローンを完済できないような状態は「オーバーローン」と呼ばれ、抵当権を抹消することができないため買い主はまず見つかりません。
住宅ローンが残っている状態で家を売りに出したい場合には、まず不動産会社に相談することが大切です。
買い替えに必要な費用
家を売却する際には、さまざまな費用が発生します。
ですから、例えば自宅を2,000万円で売却したとしても、2,000万円まるごとが手に入るわけではないことに注意しましょう。
買い替えの際には、まず仲介手数料が必要となります。
仲介手数料というのは、家の売買価格が400万円を超えた場合、価格の3.3%〜5.5%に6万円と消費税を超えた額のことを言います。
これ以外に、収入印紙代と登記費用などがかかります。
印紙税は1,000円から60,000円で、登記費用は自分で行った場合と司法書士に依頼した場合とでは費用が異なります。
「抵当権抹消費用」とも呼ばれる登記費用は、自分で行った場合は不動産1件につき1,000円、司法書士に依頼した場合で約20,000円です。
家族で引越しをする場合には、引越し費用も頭に入れておかなければなりません。
他県に引越しをする場合、繁忙期であれば約150,000円の費用がかかると見積もっておけばいいでしょう。
家を売って利益が出た場合には、譲渡所得税も発生します。
譲渡所得税は、5年以下の短期なら39.63%、5年以上の場合なら20.315%かかります。
家を住み替える際の注意点
家を住み替える歳、転居先があらかじめ決まっていればいいのですが、最初に現在住んでいる家を売ってから新居を購入する場合、仮住まいの費用がかかってしまいます。
たとえ仮住まいでも、敷金や礼金、仲介手数料などはかかりますので、費用が高くつくことも考えられます。
家を住み替える際には、金銭的・時間的に余裕をもたせることが何よりも大切です。
特に住宅ローンが完済していない場合には、大幅な赤字になることも考えられますので、注意しなければなりません。